視力低下と年齢の関係は?子供の視力低下の対処法
現代社会において、スマートフォンやパソコン等の電子機器が身近な存在となっています。このような環境の中で、子どもたちの視力低下が目立ち始めています。
文部科学省が、2022年7月13日に公表した2021年度学校保健統計調査の結果によると、裸眼視力が1.0未満の割合は、幼稚園24.81%、小学校36.87%、中学校60.28%、高校64.41%と言われています。
本記事では、年齢による視力の変化について解説していきます。
子どもの視力低下の原因とは?
現代の子どもの視力低下は主に近視によるものが多いです。
近視が進行する原因は、遺伝要因と環境要因とがあり、両者が影響しあって発生する1)と書籍にあります。
日本弱視斜視学会によると、両親とも近視でない子どもに比べて、片親が近視の場合は2倍、両親が近視の場合には約5倍の確率で子どもも近視になりやすいと言われています。2)
これを遺伝要因といい、両親に顔など身体的特徴が似るように、目の性質も似ることがあるのです。
一方環境要因としては、近業(近くを長時間見ること)や屋外活動が少ないことの関与が示されている。2)と記されています。
スマホやタブレットなど、近くを長時間見続けることで目のピント調節をする毛様体筋という筋肉が縮んだ状態が続き、近視が進行します。
参考文献1)所敬.屈折異常とその矯正.改正第5版,金原出版,2009,145
近視の進行は何歳まで?
近視は年齢と共に進行していきます。
一般的に、近視の進行は20代後半頃までといわれています。
そのため、幼少期から近視の子どもが多くみられるのは深刻な問題です。子どもの近視の発生を予防し、進行をできるだけ遅らせることが重要となります。
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近視を予防する対策
近視の予防には、近業時に注意が必要です。
まずは見るものとの距離です。近ければ近いほど、近視の進行を助長してしまうので、例えば動画を見る際には、スマホよりもタブレット、タブレットよりもテレビを選択することで、目から距離を離すことができます。スマホの操作や読書をする時には、少なくとも目から30センチほど離して見るようにしましょう。
見るときの姿勢に注意することと部屋の明るさが適切であるかも重要になります。
また、車の中で本を読んだり、動画を見ることは、とても危険です。車の揺れにより対象物が動いてしまい、それを見ようとすることで、必要以上に目を酷使してしまうのです。
長時間の近業時にはあいまに休憩が必要です。近くを見続けて凝り固まった筋肉を休めるためには、外の遠くの景色を見ることが効果的です。
視力の変化は年を取ってもある?
視力の変化は年齢と密接な関係があります。
近視の進行は20代後半くらいまでとお話しましたが、年齢を経て別の視力の変化が起こります。
個人差はありますが、40代頃から近くの見えづらさを感じる人が増えてきます。老視(老眼)は、加齢により調節力が減退し、調節しても近見視が困難となった状態3)です。
老視となった場合には、手元を見る専用の眼鏡を作成するなどの対策が必要となります。見えづらさを我慢すると眼精疲労の要因にもなるので、眼科を受診し相談することをお勧めします。
参考文献3)所敬 他.現代の眼科学.第11版,金原出版,2012,353
まとめ|予防策を実践して、子どもの視力を守ろう
年齢と共に視力が低下することは避けられませんが、子どもの視力低下を遅らせることはできます。できることを実施して子どもの近視進行を予防しましょう。
この記事を監修した人
岸川亜洲香(きしかわあすか)視能訓練士
熊本県出身 福岡国際医療福祉学院(現:福岡国際医療福祉大学)卒業
卒後、福岡市立こども病院眼科に入職。尊敬する視能訓練士平良さんから小児眼科を学ぶ。その後眼科クリニックにて小児眼科の経験を積み、出産を機に退職。母親として子育てと仕事を両立し、患者さんや親御さんに寄り添える視能訓練士を目指す。