パー2こぶん!?姿勢と眼の使いかた
子どもたちの豊かな成長にとって大切なものの一つに
姿勢があります。
子どもの眼について心配する保護者も多いなか
小児眼科で勤務する視能訓練士の立場から
【姿勢と眼の使いかた】についてお話しします。
家庭で,園で,学校で。
子どもたちの様子を観察しながら豊かな成長のためにより良い生活習慣を。
上手に導いていただければと思います。
子どもといっても年齢は様々。
わたしは0歳児~20歳ぐらいまでの長い期間を「子ども」と総称するようにしています。
豊かな成長をし続ける年代として注意を払い
気にしてあげる対象ではないでしょうか。
見るもの多様化の現代
画用紙、絵本、教科書、マンガ、雑誌。
昔から子どもたちが見るものはたくさんありました。
テレビがありパソコンを経てポータブルゲーム機,
スマホ,タブレットも完全に普及しましたね。
学校ではICT教育がはじまり
コロナ禍でのリモート授業もあって
実に多くの子どもがデジタルデバイスに触れ使いこなす時代になりました。
どれも近くの距離のものばかりが登場し
長い時間これらを見ることが増えたわけです。
しかし、デジタルデバイスが悪いとか言ったところで
この進歩と普及は誰にも止められないと思います。
また、教科書やノートによる勉強であっても、
付き合い方が悪ければ眼にも成長にも良くないのです。
つまりどんなことでも
上手な付き合い方(生活習慣)が大切ですね。
ついつい崩れる姿勢と見かた
デジタルデバイスの特徴は、
いつの間にか夢中でじっと見続けてしまうことにあります。
まばたきが少なくなり、
ついつい画面との距離も短くなり、
無理な姿勢のまま気がつかず見続けてしまって…
というのはどんな年齢の人でもあることですね。
特に子どもは 集中するチカラが強く感性も豊かですから、
本当に長い時間デジタルデバイスに向き合いがちです。
良くない姿勢/良くない眼の使いかた
眼に悪い習慣の多くは、悪い姿勢とつながっているようです。
まずはその悪い例を挙げます。
×床に座って下からテレビを見上げる
×寝転んだまま本を読む
※ヨコ目で見る
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良い姿勢はここから!
必ず机&イスで
デジタルデバイス、本、ポータブルゲーム機、絵や字を書くとき…
必ず机に置いてイスに座って向き合うようにしましょう。
寝転んだり、床に座り込んだりしないように気を付けましょう。
この前提が良い姿勢と眼の使いかたの基本です。
出来る限り水平に
テレビを見るときは 画面との関係は正面から。
可能なかぎり水平か少し下目ぐらいで見ると良いと思います。
ソファやイスに上手に座ってから見ましょう。
距離の合言葉「パー2こぶん」
近くのものを見るとき 最も注意すべきなのは距離です。
近くといっても15cm、20cm、25cm、30cm…
それぞれ眼にかかる負担は全然違うことがわかっています。
(注)眼の調節力
最低でも30cm以上離して見て欲しいのですが、
わたしは眼科で子どもたちに
「読み書きするときはパー2こぶん離してみるようにしてね!
お友達にもパー2こぶんを教えてあげてね!」
「パー2こぶん離れてるかな?いつもお友達同士で確認してみようね!」
と伝えるようにしています。
パー2こぶん!と意識すると自然と姿勢も良くなります。
「ちゃんと確認できたね!えらいね!」
とほめてあげると嬉しそうにしてくれます。
また、保護者にも
子どもたちの距離が近くなっていたら
【パー2こだよ!】と声かけしたり
日常から「パー2こぶん」をみんなの合言葉にしてくださいねと
お伝えしています。
子ども自身が理解しながら自分で習慣づけていくという形が大切ですね。
乳幼児も!高校生も!
この姿勢と眼の使いかたは、
~6歳くらいまでの未就学児に限ったことではありません。
小学校…中学校…高校…その後の進学…
その後のジュニア/スクール世代にもとっても大切なことなんです。
良い学習は良い姿勢から
年齢が上がっていくにつれ、
教科書の文字 定規の目盛りは
どんどん小さくなっていきます。
いまやタブレットを用いたリモート授業も当たり前。
幼い頃に正しい姿勢が習慣づけられていた場合も
いつのまにか小さな文字を追うために
姿勢が悪くなっていって
気がつけばとても近い距離で勉強している…
なんてことも珍しくありません。
良い姿勢は 眼のためだけでなく
心身の発達にとても大切な要素のひとつです。
気を付けよう!眼の使いかたというシートを
公開しています。
どなたもダウンロード可能 印刷など自由にお使いください。
アイケアークリップの意義とは
アイケアークリップは、装着中の
▷姿勢(顔の角度)
▷見ているものとの距離
▷環境の照度
の3つをモニタリングしてくれています。
この大切さと意義を、あらためてご理解いただければ幸いです。
この記事を書いた人
平良 美津子(たいらみつこ)さん
視能訓練士。北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後、医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務、師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て、一般社団法人みるみるプロジェクトを有志らと共に設立。検査/訓練に立ち会った患児はのべ7万人以上。現在複数の眼科クリニックで勤務。制作を手掛けた弱視治療用管理手帳【みるみる手帳】はキッズデザイン賞受賞。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)/弱視早期発見活動に積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与/福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。
▷みるみるネットにて視能訓練士平良のみるみる日記連載中