雪目(雪眼炎)とは?症状と予防法を解説!
紫外線によって肌が日焼けをするように、目も紫外線によって影響を受けることがあります。
夏はしっかりと紫外線対策をされている方も多いと思いますが、今回お話しする「雪目」は、冬の時期のお話です!
雪などによって、紫外線が照り返され角膜(目の表面)が障害された状態で、雪のある場所で長時間過ごす方は、冬の時期にも紫外線対策が大切です。
雪目とは?
雪目1)とは、正式な病名は「雪眼炎」と呼ばれ、原因は「紫外線」です。紫外線によって角膜(目の表面)が障害された状態です。
雪のある場所では、太陽からの紫外線に加えて、さらに雪などから照り返される紫外線も受けることになります。
角膜が障害を受けると、様々な目の症状を引き起こしてしまいます。冬の時期に、長時間屋外で過ごす機会の多い方は、雪目にならないよう注意が必要です。
1)所敬. 現代の眼科学 改訂第12版. 金原出版, 2015 , 355.
症状は?
- 異物感(ゴロゴロする)
- 眼痛(目の痛み)
- 流涙(涙が出る)
- 羞明(まぶしい)
などの症状が起こります。
軽症のケースでは症状が軽いこともありますが、重症の場合は目が開けられないほどの眼痛を生じるケースもあります。また、紫外線照射後しばらくして(6~10時間後に症状が出ることが多いとされています。1)
【余談】~電気溶接される方も注意が必要!~
溶接作業で使用される「溶接光(アーク光)」には、紫外線も含まれています。
つまり溶接作業をされる方は、紫外線によって目が障害される可能性があるということになります。病名もあり、「電気性眼炎」と呼ばれます。
溶接作業をされる方は、顔などの皮膚の日焼け対策はもちろんのこと、紫外線防止の保護メガネを装用することもとても大切です。
雪目になりやすい人は?
雪目は、紫外線が雪に照り返されて角膜(目の表面)が障害されることなので、「ウィンタースポーツ(スキー・スノーボードなど)」や「雪山登山」をされる方は注意が必要です!
これらを長時間・日常的に行う方は特になりやすいといえますので、しっかり紫外線対策をするようにしましょう!
【予防法】~これで雪目を予防しよう!~
紫外線対策をしていただくことが、雪目になるリスクを下げることにつながります。紫外線カット機能のあるゴーグルやサングラスを使用しましょう!
「色付きのレンズ=紫外線カット機能がある」とは限りませんので注意が必要です。紫外線カット機能が付いているかどうかをしっかり確認して使用するようにして下さい。
雪のある場所で長時間過ごすこともリスク因子となりますので、可能であれば適度な休憩も予防に有効です。
また、雪目とは直接は関係していませんが、顔の紫外線(日焼け)対策も大切です。フェイスマスクや日焼け止めクリーム・スプレーで対策をしましょう。
雪目になったらどうしたらいい?
雪目はしっかり治療をすれば通常1~2日程度で改善し、予後は良好な病気と言われています。1)
ウィンタースポーツや雪山登山をした後に、目の表面に痛み・違和感があった場合はすぐに眼科を受診して眼科医の診察を受けるようにして下さい。
「大丈夫そう」と自己判断せずに、軽症でも眼科を受診して頂くことをおすすめします。
まとめ
今回は、「雪目について」ご紹介しました。
雪目になると、目の痛みが出たり、ひどい場合は目が開けられなかったり、という症状が出てしまいます。
しっかりと紫外線対策をして頂くことが、雪目を防ぐことにつながりますので、冬の紫外線対策もしっかり行っていきましょう!
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この記事を書いた人
本武 拓真(ほんたけたくま)さん