小学生の近視について|近視の原因は?近視は治る?

小学生の近視について|近視の原因は?近視は治る?

小学生の近視の割合

小学生の3割以上が、視力1.0未満だといわれています。さらに中学生になると6割近く、高校生になると実に7割近くの子どもが視力1.0未満であり、近年視力の低い子どもが増加しています。

小学生の視力1.0未満の割合を、1978年度と2019年度で比べてみましょう。1978年度は16%でしたが、2019年度になると34.6%になり、41年間で18.6%も増加しました。

2017年に都内の小中学生を対象とした近視の有病率調査が行われました。その結果、小学生で76.5%、中学生で94.9%もの子どもに、近視の可能性があることが判明したのです。

クラスのうち3.7人に一人は、メガネを使用しているといわれています。子どもの視力を守るためにも、早めの対策を心がけましょう。

 

小学生の近視の原因

前項では、小学生の近視の割合について解説しました。ここでは、なぜ子どもの近視が進んでしまったのかについて原因を詳しく解説します。

 

スマートフォンなどの普及

小学生の近視の原因に、スマートフォンなどのデジタル機器の普及があります。

2019年の調査によると、インターネットを利用している小学生のうち、自分専用のスマートフォンを所持している割合は小学生全体の40.1%でした。

さらに、小学校高学年を対象にした別の調査では、2018年は27.8%、2019年は34.6%もの小学生がスマートフォンを所持していることがわかりました。年々所持率が増加していることも、数字から読み取れます。

子どもにスマートフォンを持たせることで、防犯面や防災面で役に立つことや、習い事の送り迎えの連絡に使用できるなどのメリットはあります。

しかし、スマートフォンの依存症になってしまったり、SNSを利用したトラブルに巻き込まれてしまうなどのデメリットもあることは事実です。

スマートフォンから発生するブルーライトは、視力低下の原因のひとつだといわれています。顔を近づけて画面を見たり、長時間の使用で視力が低下してしまう可能性があります。

新型コロナウイルスの影響で、タブレット端末を使用した授業や、勉強方法が普及したことも近視になってしまう原因のひとつでしょう。

 

外遊びの減少

子どもの外遊びが減ってしまったことも、近視の原因のひとつだといわれています。

子どもが1日に外遊びをする時間は1981年は2時間11分、2001年は1時間47分、2006年は1時間12分と年々減少傾向にあります。

ゲームなどの家庭内で遊べるものが普及したこともありますが、都市化が進んで子どもの遊べる場所が減少してしまったことや、塾や習い事をする子どもの増加も原因として考えられます。

外遊びで太陽光を浴びることによって、近視の予防や、近視の進行を抑制できるといわれています。

近視の原因に外遊びは関係無いように思われるかもしれませんが、子どもの視力にとって外遊びは非常に重要です。

 

睡眠の変化

小学生の睡眠時間の減少も、近視の原因のひとつです。小学生の理想の睡眠時間は学年によっても異なりますが、8時間から10時間だといわれています。朝6時に起きる場合、22時までに寝なければ理想の睡眠時間は確保できません。

小学生の平均就寝時間は、小学生の38%が22時に就寝、小学生の23%が23時に就寝と、夜遅くまで起きている子どもが多いことがわかります。

両親が共働きの家庭や、塾や習い事で帰宅時間が遅くなってしまうという原因が考えられます。小学生のうちから生活リズムの整った習慣を、身につけることが重要です。

 

小学生の近視対策

前項では、小学生の近視の原因について解説しました。ここでは、小学生の近視対策について解説します。子どもの近視予防に参考にするとよいでしょう。

 

正しい姿勢を意識する

正しい姿勢で勉強や読書をすることが、近視対策において重要です。背中を伸ばして、目と対象物の距離を30センチ程度離しましょう

寝転んだまま読書やテレビを見ることも、目にとってよくありません。悪い姿勢をとることで、近視が進むことはもちろん、左右の視力に差が出てきやすくなってしまいます

子どもの場合、無意識に姿勢が悪くなってしまうことがありますので、両親や、周囲の大人が教えてあげることは大切です。

 

スマートフォンなどは時間を決めて使用する

現代の子どもたちにとって、スマートフォンやタブレット端末は身近にある存在であり、日常的にインターネットを使用しています。

幼い頃からインターネットを使用し、年齢が上がるにつれて使用時間も増加しています。

親は安易に子どもにスマートフォンを与えるのではなく、きちんとルールを決めて使用させなければなりません。

たとえば、夜の19時までの使用や、自室ではなくリビングで使用するなど、使用時間と使用場所を決めましょう。

就寝前にスマートフォンを使用すると、ブルーライトの影響で眠れなくなってしまう可能性があります。親の目の届く範囲での使用で、SNSなどのトラブル防止にもつながるでしょう。

 

明るい場所で作業する

勉強や読書は明るい場所で行うと近視対策に効果的です。一般的に勉強や読書をする際には300ルクス必要だといわれています。これはワットで表すと15ワットから20ワットに相当します。

暗いところでの作業は目に悪影響をもたらしますが、明るすぎてしまうことも目によくありません。

15ワットから20ワットを目安に、明るい場所で作業するようにしましょう。

 

小学生の近視の治し方

子どもの近視を治してあげたいと考える方には、オルソケラトロジーという視力矯正治療方法がおすすめです。

オルソケラトロジーとは、就寝中に特殊なコンタクトレンズを装着し、睡眠中に角膜の形状を矯正し、視力を回復させる治療方法です。

18歳未満の子どもや眼科手術に不安がある方が継続して使用することによって、近視の抑制に効果を生みます。

大人と比べて角膜がやわらかい子どもは、オルソケラトロジーの効果が出やすいとされています。

 

まとめ

小学生の近視の原因と対策、治療方法について解説しました。現代の子どもたちは、幼い頃からインターネットに触れる機会が多くあります。

スマートフォンやタブレット端末の使用は、近視の原因になります。そのことを理解できないうちから長時間使用してしまうことは、視力だけでなく、子どもの成長にとってもよくありません。

両親や、周囲の大人がきちんと使用方法について伝えることで、子どもの近視は予防できるでしょう。

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