視力が低下している子どもが増えている原因は?|矯正・予防の方法とは

視力が低下している子どもが増えている原因は?|矯正・予防の方法とは

昨今、「視力が下がっている子どもたちが増えている」と聞いたことがある保護者の方も多いのではないでしょうか。「実際にどれくらい子どもたちの目が悪くなっているのか」「自分の子どもの視力も下がってしまうのか」と、不安になってしまいます。

そこで、この記事では、視力が低下している子どもたちの実態や原因、視力低下を防止する方法について、ご紹介します。子どもたちの生活習慣を見直し、視力低下を防止する方法について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。


視力が低下している子どもはどのくらい増えている?

では、まず視力が下がっている子どもたちが増えていると言われていますが、どの程度増えているのでしょうか。詳しくみていきましょう。


2000年では小学生で視力1.0未満の割合は21.2%

文部科学省が実施している2000年に行われた学校保健統計調査の結果によると、小学生で視力が1.0未満の割合は21.2%となっています。さらに詳しくみていくと、1.0未満0.7以上の子どもは8.6%、0.7未満0.3以上の子どもは7.8%、0.3未満の子どもは4.9%となっています。


この結果も前年の1999年と比較すると、視力が1.0未満の子どもの割合が20.6%ですので、上昇している傾向にあります。では、現在はどうなっているのでしょうか。


2021年では36.87%まで上昇している

2021年に実施された学校保健統計調査の結果では、視力1.0未満の子どもの割合は、36.87%となっており、約15%も上昇しています。一部前年よりも割合が低下している年もありましたが、約20年間の割合は基本的に上昇傾向にあります。


これが、視力が低下している子どもたちが増えていると言われている実態です。では、なぜこのような結果になっているのでしょうか。その原因について、詳しくみていきましょう。


視力が低下している子どもが増えている原因は?

視力が低下している子どもが増えている原因として、以下の3つが主な原因と言われています。

  • スマホやタブレット、ゲーム機の普及
  • コロナ禍で外遊びをしなくなっている
  • 姿勢が悪かったり部屋が暗かったりする

それぞれについて詳しくみていきましょう。


スマホやタブレット、ゲーム機の普及

まず一つ目の原因としては、スマホやタブレット、ゲーム機が普及してきたことにあります。2013年に内閣府が実施した調査によると、スマホを所有している小学生の割合は2010年で20%程度でした。

しかし、モバイル社会研究所が2022年に発表した結果によると、小学校高学年では約37%の子どもが所有しています。キッズケータイを持っている子どもも含めると約50%の子どもが自分の携帯やスマホを保有しています。

これに加え、親が子どもにスマホやタブレットを貸したり、ゲーム機などの保有も考えたりすると、普及率は非常に高くなっています。これらが普及することで、画面との距離が非常に近い状態が続いてしまうため、目の筋肉が凝り固まることから、視力低下の原因の一つとして考えられています。

 

外遊びをしなくなっている

二つ目の要因として、外遊びをしなくなっているということが挙げられます。最近ではコロナ禍の影響により、外出を自粛することが推奨されているため、さらに助長されていますが、昔と比べて現在の子どもたちは外で遊ばなくなっています。一日の外遊び時間を比較してみると、1981年では2時間11分、2001年では1時間47分、2016年では1時間12分と減少しています。

太陽光を浴びることは視力の低下を抑えることに効果があるという研究もあり、外遊びの時間が減ることで、太陽の光を浴びる時間が減るため、子どもたちの視力の低下が進んでいると言われています。


姿勢が悪かったり部屋が暗かったりする

三つ目の要因は、姿勢が悪かったり部屋が暗かったりするということです。これらは、上述したふたつの原因とも関連していますが、スマホやタブレットを利用している際の姿勢であったり、ゲームをしている部屋の明るさだったりなどが、子どもたちの視力を低下させていると言われています。

視力低下を予防するには、「アイケアークリップ」の使用もおすすめです。メガネに装着すると視力低下の要因となる姿勢や部屋の暗さを感知して、振動で警告します。正しい生活習慣を身に着けるのに適したアイテムです。

 

近視は遺伝的要因と環境要因の両方が関係している

上述した3つの原因によって引き起こされる視力低下は、主に近視によるものです。近視は、上述した環境や行動による要因に加えて、遺伝的な要因もあると言われています。

遺伝的要因とは、親から受け継いだ遺伝子によるもので、先天的な要因となります。近視でない親から生まれる子どもよりも、近視の親から生まれる子どもの方が近視になりやすいという結果が報告されています。

ただし、完全に遺伝子だけのせいではなく、遺伝的要因と環境要因が組み合わさることにより、近視になる可能性も変わってきます。では、どうすれば近視のような視力低下を防止することができるのでしょうか。詳しくみていきましょう。


子どもの視力低下を防止する方法

ここでは、子どもの視力低下を防止するために、保護者の方ができる方法をご紹介します。一つだけをやることでも効果はありますが、組み合わせることでさらに効果が期待できますので、できるだけ取り入れていきましょう。


スマホやタブレットの使用時間を管理する

子どもたちがスマホやタブレット、ゲーム機を使う時間を適切に管理しましょう。長時間画面を見ていると目の疲れを引き起こしてしまいます。一日の中で使用できる時間を制限するように、使用時間を設定しましょう。

スマホなどの機能にスクリーンタイムを制限する機能もあります。そういったものを活用して、一定時間使ったらそれ以上使えないように設定することがオススメです。それに加えて、こまめに休憩を挟むようにしましょう。


バランスの取れた食事を作る

健康に保つためにはバランスのとれた食事も重要です。目の健康にはビタミンAやルテインが豊富な食品を取り入れるように心がけましょう。

にんじんなどのオレンジ色の野菜、またはほうれん草などの緑黄色野菜は、目の健康を維持するのに役立つ栄養素を含んでいます。子どもの好き嫌いもありますが、美味しく食べられるように工夫していきましょう。


屋外での活動の奨励

子どもたちに屋外で遊ぶ習慣をつけることも大切です。遠くを見たり、さまざまな距離の物を見ることは眼筋を鍛え、視力の発達を助けたりします。日光を浴びることも、目の健康にいい影響を与えます。もし、外で遊ぶことが難しければ、一緒に散歩してスーパーの買い物にいくなども一つの方法としてオススメです。

 

まとめ|視力低下している子どもは増えているから習慣を見直す必要がある

この記事では、視力が低下している子どもたちの実態や原因、視力低下を防止する方法について、ご紹介しました。

視力低下は、社会問題の一つとなっています。視力が低下する原因を改善して、子どもの視力を守っていきましょう。

ブログに戻る