子どもの視力低下の原因と対策|子どもの「見えづらい」のサインとは
はじめに
近年、小中学生を中心に近視による視力の低下が著しい傾向にあります。
この記事では、近視の進行による視力低下について、以下の内容を解説します。
- 原因
- 対策
- 子どもの「見えづらい」のサインとは
この記事を最後まで読んでいただくと、目が悪くなってしまう原因や、かんたんにできる対策・子どもの視力低下のサインについて知ることができます。 それでは、原因から解説していきます。
近視による視力低下の原因とは?
近視が進行する原因は、遺伝要因と環境要因とがあり、両者が影響しあって発生する1)といわれています。顔など身体的特徴が似るように、目の性質も両親に似ることがあります。
日本弱視斜視学会によると、両親とも近視でない子どもに比べて、片親が近視の場合は2倍、両親が近視の場合には約5倍の確率で子どもも近視になりやすいと言われています。2)
また、環境要因として、近業(近くを長時間見ること)や屋外活動が少ないことの関与が示されている。2)とあります。
具体的に、スマホやタブレット・本など、近くを長時間見続けることで目のピント調節をする毛様体筋という筋肉が縮んだ状態が続き、遠くを見る機会が減ることで近視が進行します。
1)所敬.屈折異常とその矯正.改正第5版,金原出版,2009,145
近年は、スマートフォンやタブレットが普及し、一家に一台ではなく、ひとり一台持っている家庭も少なくありません。 長時間のデジタル端末の使用や、近距離での作業が増えることは、近視の進行を助長させます。
ストレスが原因で起こる視力低下とは
主に子どもに多いのですが、ストレスにより視力が低下することもあります。 これを「心因性視力障害」と呼びます。
目には視力低下の原因となるような病気がないにも関わらず、視力検査をすると視力が出づらいのです。
検査に特殊なテクニックを用いると、度数がほとんど入っていないレンズで視力が改善することもあります。
子どものストレスと聞くと驚かれる保護者もいらっしゃいますが、何かしらの問題を抱えているのだと言うことを受け止めてあげることが大切です。
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近視の進行を予防する対策
近視の進行を遅らせるためにできる対策は、環境要因である近業に気を付けることです。近くを見る時間が長くならないように、休憩を挟み、外の景色など遠くを見る時間を作ることで、目を休めることができます。
近視の進行は完全に止めることは難しいですが、生活を見直すことでなるべく予防できると良いですね。
子どもの「見えづらい」のサインとは
大人だと、すぐに自覚症状を訴えることができますが、子どもの場合は上手く伝えられずに進行してしまうこともあります。
日常で、以下のような状態ではないかを確認してみてください。
- テレビに近づきすぎている
- 机に顔を近づけて作業している
- 上目遣いでいることが多い
- ものを見るときに目を細める、眉間にしわを寄せる
1度この症状が見られたからといって、「視力低下のサインだ!」 と考えるのはむずかしいです。 何度か確認して、「やっぱりおかしいな」と感じた場合は、眼科を受診することをおすすめします。
まとめ
今回は、近年増加している近視にフォーカスして視力低下の原因や対策について解説していきました。
子どものうちは、自覚症状をことばで伝えることがむずかしいことも。 大人がそのサインを見逃さずに、早期発見していくことが大事です。
この記事を監修した人
岸川亜洲香(きしかわあすか)視能訓練士
熊本県出身 福岡国際医療福祉学院(現:福岡国際医療福祉大学)卒業
卒後、福岡市立こども病院眼科に入職。尊敬する視能訓練士平良さんから小児眼科を学ぶ。その後眼科クリニックにて小児眼科の経験を積み、出産を機に退職。母親として子育てと仕事を両立し、患者さんや親御さんに寄り添える視能訓練士を目指す。