【目の病気】種類とその症状とは 注意すべき症状もくわしく紹介
はじめに
目の病気について、どんな種類があるのかくわしく知っていますか?
今回は、3つの種類にわけて、目の病気の種類や症状・治療法について解説していきます。 「失明する恐れがある病気は?」 「子どもに注意が必要な目の病気はどんなものがあるの?」 「食生活でかかるものもあるって本当?」 このような悩みがある方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
この記事は、以下の内容を解説していきます。
- 目の病気の種類、症状、治療法
- 注意すべき症状
危険な病気について、あらかじめ知っておくと、いざ症状が出たときにすぐ対処できますよね。 早期に治療することで悪化を防ぎ、失明を免れる可能性だってあります。
それでは、まず目の病気の種類や症状について解説していきます。
【目の病気】種類とその症状とは
今回紹介する目の病気は以下の8種類です。
- 白内障
- 緑内障
- 近視・乱視
- 弱視・斜視
- 網膜剥離
- 加齢黄斑変性
- 糖尿病網膜症
- 結膜炎
この8つの病気を、 「失明の恐れがある病気」 「子どもがかかる目の病気」 「生活状況の変遷により起こる病気」 にわけて紹介していきます。
失明する恐れがある病気 症状と治療法
失明する恐れがある病気は以下の3つです。
- 緑内障
- 糖尿病網膜症
- 加齢黄斑変性
日本人の失明する原因ですが、先天性の目の病気を除いて、1位が緑内障・2位糖尿病網膜症・3位加齢黄斑変性となっています。 それぞれどのような病気なのか・症状・治療法などについて解説していきます。
緑内障
緑内障は、眼圧の上昇や目の神経がもろくなることで生じる病気です。 「眼圧って良く聞くけど何?」という方もいると思います。 眼圧とはズバリ目の形を保つための圧力です。 人間は目の形を保つために、房水という液体が存在しており、目の中を循環しています。 この房水が、さまざまな原因によって循環・排泄が滞ってしまったときに眼圧が上昇します。
緑内障の中で眼圧が上昇する原因のものは、
- ステロイドなどによる薬の影響
- 外傷
- 感染症によるもの
- 白内障の進行によるもの
- 先天性
などがあげられます。
緑内障の恐ろしいところは、自覚症状がほとんどない点です。 普段通りに生活していたのに、知らぬ間に進行し、突如姿を現します。
- 急激な視力の低下
- 目の痛み、頭痛
- 吐き気、嘔吐
という形で姿を現し、視野欠損や失明といった後遺症を残します。 頭痛や吐き気といった、一見目の病気とは思えない症状が出現するので、「少し休めば大丈夫」と放置していると大変なことになります。 このように、緑内障は罹患した本人・家族ともに将来に大きく影響を及ぼす病気です。
治療は、眼圧を下げる点眼や手術もありますが、残念ながら失った視力が戻ることはありません。 緑内障は早期発見が第一の治療となります。
糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、糖尿病が原因となり起こる病気です。 糖尿病が悪化すると、目や足先の血管など、細い血管がもろくなりやすいです。 その結果、知らない間に目の中が出血して硝子体をくもらせる硝子体出血が起こります。
硝子体は、ものを見るときに光を通す役割をしているので、くもると目の中にゴミが浮かんでいるような現象がみられます。(飛蚊症)
また糖尿病網膜症は、網膜剥離も起こすことも。 主な症状は、以下3点です。
- 視力低下
- 目の前に霧がかかって見える
- 飛蚊症
糖尿病網膜症は、知らずに放置してしまうと失明に至るケースもあるので注意が必要です。 治療は、糖尿病のコントロールはもちろんですが、硝子体手術や網膜剥離の治療を行います。
加齢黄斑変性
加齢黄斑変性は、眼の後ろにある黄斑という部分が障害を受けることで生じる病気です。 黄斑部にはものを見るときに大切な視神経が通っています。
障害を受けると
- 急激な視力の低下
- 視界の中央に暗点が見られる中心暗点
- ものがゆがんで見える(変視)
などの症状が見られます。
主に加齢によるものが多いですが、最近では、食生活や嗜好品の摂取が原因で若い男性でも起こりうる病気となっています。 治療は、目に直接注射をするものや、レーザー治療などがあります。 どちらの治療も、視力低下を抑えることはできますが、視力の改善は思っているよりもみられません。 目に針を刺すなど、直接治療が見えてしまうので、身体的・精神的にも苦痛のともなう治療といえます。 タバコや食生活など、節制できる因子はなるべく除外することが大事です。
子どもがかかる目の病気 症状と治療法
子どもがかかりやすい目の病気は以下の4つです。
- 弱視
- 斜視
- 近視・乱視
- 結膜炎
先天性のものやウイルス感染によるものが多い傾向です。 今回紹介する4つの病気についてくわしく説明していきます。
弱視
弱視は、片方もしくは両方の目になんらかの障害があるため、ものが見えにくくなっている状態です。 片方の目が斜視だった場合や、近視・遠視だった場合、両目でものをうまく捉えることができず視力が低くなります。
弱視は、先天性のものもありますが、視力が発達する段階で十分な視覚刺激が与えられなかった場合にも起こります。 産まれて間もない赤ちゃんは、まだぼんやりとしかものを見ることができません。 周囲からの刺激によって視力は徐々に発達していくのです。
また、
- 両方の目でものの距離を捉えること
- ものを立体的に捉えること
これらも赤ちゃんのときに身に付きます。 子どもの時に片方の目が障害を受けていると、その発達が望めなくなってしまうのです。
弱視は早期発見・治療が重要となる病気です。 眼鏡での矯正や斜視の手術・弱視側の訓練など、原因に沿った治療をすすめることが大事です。 乳幼児検診では、目の診察も行ってくれます。 目の様子が少しでも気になった時は、医師に相談すると良いかもしれません。
斜視
斜視は、ものを見たときに、左右の目が違った方向を向いている状態です。 右目はきちんと正面を向いているのに、左目は上を向いていたり、外側を向いていたり。 斜視の種類によって、水平・上下・回旋など様々な方向に目がずれます。
「目の動きがおかしい」 「こっちを向いているはずなのに、片方の目だけ視線が合わない」 「ものをみるときに顔を傾けてみている」 といった様子がみられます。
斜視の原因としては、以下4点です。
- 先天性
- 毛様体という筋肉の異常
- 遠視
- 目の神経のマヒ
最近では、タブレット端末などを長時間みることにより発症するケースも出てきています。
斜視の治療は、原因によってさまざまです。 生後6ヶ月以内に発症する先天性の斜視は、早期治療が必要となってきます。 一般的には、特別な眼鏡での矯正や手術、薬などで治療を行います。 子どもの場合、手術は全身麻酔です。 病院や症状によっても異なりますが、2~4日ほどの入院が必要となります。
近視・乱視
近視や乱視は目の屈折異常により起こる病気です。 近視の場合は、目の長さが長くなることで生じる屈折異常。 乱視は目の角膜や水晶体という部分が変形することで生じる屈折異常です。
近視や乱視では、
- 遠くが見えづらい
- ぼやけて見える
- ものがぶれて見える
- 目が疲れる
などの症状がみられます。
治療法としては、
- 眼鏡やコンタクトレンズの装着
- レーシック
- 眼内レンズ
- 点眼
などがあげられます。
近年では、子どもでのスマートフォンやゲームなどデジタル端末を長時間使用するケースも増えてきています。 その影響もあり、子どもの近視が社会問題になるほど増加しています。
しかし、学校や家庭での通信教育でも欠かせない存在となっているのも事実です。 近視の進行を抑えるためにも、デジタル端末の使用はルールを決めて活用するのが良さそうですね。
『アイケアークリップ』は、お子さんのメガネに付けるだけで、視力や姿勢の問題を解決できる優れたアイテム‼️姿勢の悪さや部屋の暗さを感知し、振動して警告してくれるので、正しい目の習慣が身に付きます👀✨
👇 いますぐ詳細をチェック 👇
結膜炎
結膜炎は、目に細菌やウイルス・アレルゲンなどが付着・侵入することで起きる病気です。
結膜炎になると、
- 目の充血
- 目やに
- かゆみ
- 目がゴロゴロする
- 目の痛み
- 涙が出る
などの症状が出ます。
子どもに多いものは、アデノウイルスによる結膜炎や季節性のものです。 アデノウイルスは、プールの水を介して感染することから「プール熱」とも呼ばれています。 保育園や幼稚園など集団生活を送っているお子さんは、6~8月頃にもらってくることが多いです。 アデノウイルスによる結膜炎では、喉の痛みや発熱も伴うため食事を嫌がる子も。 のどごしの良いゼリーや経口補水液などを準備しておくと良いかもしれません。
結膜炎の治療法は、種類により異なりますが、概ね点眼や飲み薬での治療が多いです。
生活状況の変遷により起こる病気 症状と治療法
生活状況の移り変わりにより増加した病気は以下の5つです。
- 近視
- 網膜剥離
- 白内障
- 加齢黄斑変性
- 糖尿病網膜症
近年は、デジタル端末が普及し、ひとり一台スマホを持つ時代になりましたよね。 また、食生活の欧米化・ストレス社会など生活の移り変わりにより、かかりやすい目の病気も変化しつつあります。
- 長時間のデジタル端末使用や生活習慣の乱れにより起こる「近視」
- タバコなどの嗜好品、肥満、ブルーライトや紫外線などが引き金となる「加齢黄斑変性」
- 食生活の乱れから起こる糖尿病の合併症「糖尿病網膜症」
といった病気にかかる可能性が高くなっています。
そのほか、前述していない「網膜剥離」と「白内障」はどのような原因によりかかるのか、くわしく解説していきます。
網膜剥離
網膜剥離は、強度近視や外傷・老化などにより起こります。 網膜に切れ目ができ、硝子体(ゼリー状の物体で中に液体が詰まっているもの)が網膜の下に侵入し、網膜が目の底から浮いてしまう病気です。
症状は、
- 硝子体が濁ることで起こる飛蚊症
- 網膜が剥がれることで生じる視野欠損
- 黄斑部が傷害されることで生じる急激な視力低下
などがあります。
網膜剥離は、手術による治療のみであり、治る確率は95%以上と高いです。 しかし、網膜剥離を見逃し放置してしまうと、失明する恐れがあります。 早期発見・治療が大事です。
白内障
白内障は、目の中のレンズのはたらきをする水晶体がにごることで、視力が低下する病気です。 多くの場合は、老化により起こるのですが、最近では糖尿病やアトピー性皮膚炎が原因で起こる白内障も増えてきています。 年をとったからかかる病気ではなく、誰にでも起こりうる病気となっています。
症状は、
- 視力低下
- 目がかすむ
- ぼやけて見える
- まぶしく感じる
などです。
白内障の治療は、
- 手術
- 点眼薬
- 矯正レンズ
となります。
白内障の治療について、「日帰り手術してきた」といった話もよく聞きますよね。 もちろん治療法のひとつとして、新しく人工水晶体を入れるといった手術もあります。 しかし、視力が完全に戻るわけではなく、「思ったほど回復しなかった」とがっかりする方もいるのは確かです。 手術は合併症もあるので、「手術して終わり」ではなく、定期的な受診や薬の管理もしていかなければなりません。 視力が低下している中、ひとりで通院することや薬の管理はたいへん苦労すると思います。 ご家族で支え合って治療していくことが大事です。
こんな症状があったら、受診をおすすめします
目の病気は、早期発見・治療することで回復が見込めるものもあります。 少しでも様子がおかしいと感じた場合は、専門的な機関で検査することをオススメします。
以下に、受診をおすすめする症状をのせるので、ぜひ参考にしてください。
子どもの場合は、自覚症状をことばでうまく伝えることができないことも。 家での様子を観察するのも大事ですが、学校に通っている間の様子を把握することも重要です。 何気なく学校での様子やお友達と遊んでいるときの話を聞くのも良いかもしれません。 「実は黒板の文字が見づらい」 「友達とゲームをしていると目がかすむ」 などヒントが見つかるかもしれません。
まとめ
今回は3つの視点で、目の病気の種類や症状・治療法について解説していきました。
失明する恐れがある目の病気は以下の3つです。
- 緑内障
- 糖尿病網膜症
- 加齢黄斑変性
子どもがかかる目の病気は以下の5つです。
- 弱視
- 斜視
- 近視、乱視
- 結膜炎
生活状況の変遷により起こる目の病気は以下の5つです。
- 近視
- 網膜剥離
- 白内障
- 加齢黄斑変性
- 糖尿病性網膜症
目の病気は、 「ちょっと疲れているだけかも」 「目が悪くなったのかな」 といって症状を軽視しがちです。 しかし、知らない間に重症化している場合もあります。
今回紹介した目の病気や症状をあらかじめ知っておくことで、早期発見・治療につながることもあります。 早期治療することで、失明などの重症化を免れる可能性も。 少しでも目の様子がおかしいと感じた場合は、躊躇せずに眼科へ受診することをおすすめします。