Q: テレビもゲームもしていないのに子どもの視力が低下しました。なにが原因でしょうか?
A: 近くを見る時間が急に長くなると、視力が低下することがあります。

テレビの見すぎ、ゲームのやりすぎは、視力低下を招くイメージがありますよね。また、「本の読みすぎは、目によくない」という話を、聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。ただ、そういったことをしていなくても、視力は低下することがあるんです。
「テレビもあまり見せていないし、ゲームもやらないのになぜ…?」と、不思議がっているご両親が来られた場合、私はまず、その子どもの「好きなこと」をきくようにしています。すると、ブロックやパズルに夢中になっている、という話が出てきたりします。実は、手先をつかって細かい作業をするような遊びも、視力低下の原因になることがあるんです。

近くを見るために目は、レンズの役割をもつ「水晶体」を縮める必要があります。そのため、ピントを合わせるための筋肉「毛様体筋」は、力を使って水晶体を縮小させることに。毛様体筋は使いすぎると凝り固まってしまうことで、目が疲れてしまい、視力が低下してしまうことに。視力が低下する理屈は、テレビやゲームだけでなく、パズルやブロックに置いても同じなんです。
思い当たる節がないのに、子どもの視力が低下している場合は、子どもの遊びや興味が変わっていないか注意してみてあげてくださいね。
出典:本部千博著『眼科医が解説!子どもの近視は「脳」で治す』
